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コヒーレント放射光を利用した新しい高圧力科学
研究・作業グループ終了報告

2012年1月設置 日本高圧力学会研究作業グループ
「コヒーレント放射光を利用した新しい高圧力科学」

高圧力科学は、高圧容器内の微小試料の測定の必要性から、放射光X線の利用により飛躍的な発展を遂げてきました。日本放射光学会による「新しい時代の科学技術立国を支える放射光科学の高輝度光源計画」が日本学術会議マスタープラン2014の重点大型研究計画に採択され、喫緊の課題としての中型高輝度光源の建設とその先に続くべき次世代回折限界光源計画へ向けたR&Dの必要性は、学界の共通認識となっています。高圧力科学コミュニティといたしましても、新光源施設の建設を強く希望しており、そこでの展開に向けた検討と準備を進めることを急務と考えています。

2012年1月に設置されました研究・作業グループ(WG)「コヒーレント放射光を利用した新しい高圧力科学」では、高圧力科学コミュニティのみならず、放射光科学コミュニティからも多大なるご支援を賜り、討論会シンポジウムや春季定期研究会の開催、学会誌特集号の出版などの活動を進めて参りました。2014年9月には、第1期3年間の活動のまとめとして、WGの幅広い年齢層、幅広い分野の研究者が協力し、『新放射光源施設における高圧ビームライン提案書』を出版いたしました。提案書では、放射光高圧力科学の重要性と必要性に関する自己点検と新しいサイエンスの展開(2章)および高圧力科学の推進に適したビームライン技術(3章)について議論し、それらを踏まえた新光源施設における高圧ビームラインの概念提案(4章)を行っています。

現在、WGでは新執行部による第2期の準備を進めています。第1期への高圧力科学・放射光科学両コミュニティからのご支援に深く感謝いたしますとともに、先端性と汎用性を併せ持つ新高圧ビームラインの実現に向けて、第2期への一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

2015年1月
東京大学大学院理学系研究科 船守展正

参考資料:新放射光源施設における高圧ビームライン提案書(PDF 4MB)

日本高圧力学会事務局
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