未来を拓く高圧力科学技術セミナーシリーズ(39)
 「高圧力と分光測定技術」

趣 旨
ラマン散乱,X線吸収などの分光法から得られるスペクトルは物質の電子状態,吸収原子周りの配位環境,格子振動といった複数の情報を含んでおり,分光法は物質科学にとって極めて利用価値の高い実験手法です.今日では高圧力科学においても分光測定は広く行われており,多くの成果が挙げられています.このことは高圧力特有の技術的な難しさを分光法においても研究者が克服し,測定技術を向上させてきた結果でもあります.また,分光法をX線回折等の実験と相補的に用いることで,決定的な研究成果になることも少なくありません.一方,分光法と一口いってもその手法は多様であり.放射光X線,可視光,赤外光など用いる光源によっても測定原理や得られる知見が異なります.そこで高圧力下の最先端の分光研究が俯瞰できる機会として,本セミナーを企画しました.このセミナーでは,6つの代表的な分光手法について第一線で研究されている先生方を講師としてお招きし,それぞれの測定原理・技術と研究成果を解説して頂きます.この機会を通じて,分光研究を計画中あるいは既に測定に着手されている研究者,ポスドク,学生,および企業の方々に対して有益な情報を提供できるものと考えております.多数の皆様方のご参加をお待ち申し上げます.
主 催
日本高圧力学会
協 賛
公益社団法人応用物理学会,日本XAFS研究会,公益社団法人日本化学会,日本結晶学会,日本鉱物科学会,公益社団法人日本地球惑星科学連合,一般社団法人日本物理学会,公益社団法人日本分析化学会,日本放射光学会
日 時
2014年3月26日(水)午後13:00〜17:30
会 場
日本大学文理学部世田谷キャンパス内
コンピューターセンター オーバル・ホール

(京王線 下高井戸駅または桜上水駅下車 徒歩8分)
定 員
100名
参加費
一般 3,000円,学生 1,000円
申込方法
受付は終了しております。
申込先
日本高圧力学会 事務局
〒530-0001 大阪市北区梅田1-11-4 大阪駅前第4ビル9階923-674号
株式会社ポラリス・セクレタリーズ・オフィス(内)
Tel: 070-5545-3188 Fax: 0204665-8596/06-6345-7931
E-mail: kouatsu_office highpressure.jp
世話人
広島大学 大学院理学研究科物理科学専攻
石松直樹
〒739-8526 東広島市鏡山1-3-1
Tel/Fax: 082-424-7361
E-mail: naoki sci.hiroshima-u.ac.jp
プログラム
13:00〜13:05開会の辞:世話人
13:05〜13:45久米 徹二(岐阜大学 工学部)
「ラマン散乱分光を用いた高圧物性研究」
13:45〜14:25岡村 英一(神戸大学 理学研究科)
「赤外分光で探る高圧下の物質の電子状態」
14:25〜15:05村上 元彦(東北大学 大学院理学研究科)
「ブリュアン散乱分光法を用いた超高圧力条件下の弾性波速度測定」
15:05〜15:25コーヒーブレイク
15:25〜16:05宮永 崇史(弘前大学 大学院理工学研究科)
「XAFSによる局所構造解析と高圧力測定への期待」

16:05〜16:45河村 直己(公益財団法人 高輝度光科学研究センター)
「高圧力下でのX線吸収分光法による電子状態・磁気状態の研究」
16:45〜17:25福井 宏之(兵庫県立大学 大学院物質理学研究科)
「X線非弾性散乱」
17:25〜17:30閉会の辞:世話人