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スタディ・ツアー

スタディ・ツアー概要

第57回高圧討論会では、第4日目10月29日(土)のメニューとして筑波地区にある高圧関連研究機関のスタディ・ツアーを行います。
研究手法の新たな展開のために専門分野の異なる機関を見学したり、学生が高圧関連施設の見聞を広めるなど、それぞれの目的に合わせご活用ください。
受入可能人数は各機関ごとに異なります。申込みは高圧討論会当日の受付でも可能ですが、事前参加登録者を申込み順で優先します。

1. 高エネルギー加速器研究機構(KEK)

機関の紹介
KEKは加速器を用いた様々な共同利用研究を行うための機関です。本学会会員には、多くの研究者が加速器から出る放射光を使って高圧実験を行っている研究所と理解して頂きたいのですが、超大型の加速器でノーベル賞級の素粒子研究を行っている所として認知されているかもしれません。放射光の施設(PFとPF-AR)には高圧実験専用のステーションが4カ所建設され、それぞれに整備されているDACや大型プレスを用いて高圧下でのその場観察実験(X線回折やXAFS、画像観察)を行っています。今回は、放射光の施設に加えて素粒子研究施設もツアーに組み込みましたので、色々と興味を持ってもらえるものと思います。
ツアー内容
始めに展示ホールでKEKの概要を紹介した後、2kmほど移動して昨年稼働したばかりのスーパーKEK-Bの巨大装置(Bell-II測定器)を素粒子原子核研究の専門家の解説付きで見学して頂きます。次に2kmほど離れた放射光の施設PFへ移動し、様々な放射光用実験装置を渡り廊下の上から眺めながら多様な研究の一部を紹介します。更に高圧放射光実験装置が3台おかれているPF-AR実験棟に移動します。ここは加速器が停止中で実験フロアに入室できますので、高圧装置に直接触れながらの見学が可能です。機構内の移動も貸し切りバスで移動しますので、体力の無い方も安心して参加できます。
予定時間
つくばバスセンターで9時集合、12時解散
往復手段
貸し切りバスで、つくばセンターと高エネ研を往復
参照webサイト
http://www.kek.jp/ja/
https://www2.kek.jp/accl/eng/acclmap_e.html
担当者
亀卦川卓美(きけがわたくみ)
若林大佑(わかばやしだいすけ)
船守展正(ふなもりのぶまさ)

2. 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構, NARO)食品研究部門

機関の紹介
農研機構は、食料・農業・農村が直面する問題の解決、国民が期待する社会の実現を目指す研究機関です。食品研究部門は、日本の公的な食品研究の中核として、食品の安全性、物性、機能性の視点から食品高圧科学にも取り組んでいます。100/200 MPaまでの中高圧装置(〜50 L)、食品産業において実用化されている600 MPaまでの高圧装置(〜5L)、基礎研究用として1,200 MPaまでの高圧装置(20 mL)等を備えています。
ツアー内容
食品高圧加工を目的とした研究用・試作用装置を各種ご見学頂き、簡単な実演をご覧頂きます。簡単なことから、難しいことまで、できる限りご質問にお答えするように致します。
予定時間
9:30〜12:30の時間帯に複数回のツアーを企画(約20-25分間)
往復手段
つくばセンターから路線バス(つくバス「南部シャトル N03」農林団地中央下車)
参照webサイト
http://www.naro.affrc.go.jp/nfri/introduction/chart/0708/index.html
担当者
山本和貴(やまもとかずたか)

3. 産業技術総合研究所(AIST)

機関の紹介
産業技術総合研究所は、日本の産業や社会に役立つ技術の創出と実用化に向けた研究を行う、我が国最大級の公的研究機関です。高圧力については、圧力の国家標準の開発・維持・供給(圧力真空標準研究グループ)、爆薬制御による超高圧(爆薬レンズ)を使った新材料探索(安全科学研究部門)、キュービックアンビル装置等を使った超伝導物質の新規開発や線材応用(超伝導エレクトロニクスグループ)等の研究が行われています。
ツアー内容
国家標準器:大型重錘形圧力天びん(担当:梶川宏明)、爆薬を使った超高圧発生技術とその利用(担当:松永猛裕)、超伝導エレクトロニクスグループ(担当:竹下 直)、地質標本館(担当:住田達哉)、サイエンススクエア
予定時間
集合9:40(地質標本館)、解散12:20
往復手段
つくばセンターから貸し切りバス(つくばセンター 9時発)(8/22 記載追加)
つくばセンターから路線バス(関鉄バス「学園南循環右回り」ほか並木二丁目下車)
備考
募集人員:30名程度。
産総研構内が広いため、全部で3km強歩きます。
構内移動の一部は,貸し切りバス利用に変更(8/22記載変更)
参照webサイト
https://unit.aist.go.jp/riem/pv-std/standards.html
https://www.aist-riss.jp/groups/esr/
https://unit.aist.go.jp/esprit/super-ele/
https://www.gsj.jp/Muse/
http://www.aist.go.jp/sst/ja/
担当者
住田達哉(すみたたつや)

4. 物質・材料研究機構(NIMS)並木地区

機関の紹介
金属材料技術研究所と無機材質研究所が統合され、2001年4月に物質・材料研究機構(NIMS)が誕生しました。超高圧部門は旧無機材研時代よりベルト型装置、衝撃圧縮装置、ダイヤモンド・アンビル・セル(DAC)などを擁し、多岐にわたる高圧技術開発や超硬質物質などの物質科学研究を進めてきました。近年は超伝導体や強相関物質の高圧合成など広範な物質・材料研究のツールとして、機構内外の研究者が高圧を用いた実験を行っています。
ツアー内容
国内屈指の大型高圧装置である3万トンプレス(ベルト型高圧装置)の装置構成を見学するとともに、装置開発の歴史を実物の展示を通じて体感します。衝撃圧縮装置を体験し、衝撃圧縮の瞬間のビデオ映像の展示等を通じて研究の理解を深めます。また、圧力媒体や反応源としてヘリウムや水素をDACに充填する高圧ガス充填装置を見学します。
予定時間
1回目10時〜11時、2回目14時〜15時
往復手段
つくばセンターから路線バス(関鉄バス「荒川沖駅西口行き」物質材料研究機構下車)
備考
10:00と14:00の2回、各21人を予定。いずれかを指定してください。
参照webサイト
http://www.nims.go.jp/research/group/high-pressure/
http://www.nims.go.jp/high-pressure/
担当者
川村史朗(かわむらふみお)
小林敬道(こばやしたかみち)